■ テイクオフ(離陸)について
動力を持たない山飛び「パラグライダー」は、山の斜面を駆け下りてテイクオフします。
「パラモーター」は動力があるので、平地からテイクオフして上昇します。
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■ 風向風速について
南向きのテイクオフ場なら、南東~南西風でフライトします。横風では飛べません。
山の後ろから吹く風(フォローの風)は、乱気流を発生させて特に危険な風になります。
風速は、1~3m/s の風で飛ぶのが一般的です。
当校のパラモーターは、平地からテイクオフするので、風の吹いてくる方向へ向けて飛ぶことができます。
風速は、安定した海風なので、5m/sくらいまでならフライト可能です。
パラモーターは風向きの制限が少なく、フライト確率が高いことが分かります。
■ フライトについて
スクール生のフライト時間は、5分~10分くらいです。 詳しくは、フライト時の沈下率は毎秒1~2m(1~2m/s)なので、
高度差(標高差)TOが400m LDが100mなら高度差300mで、沈下率 1m/s とした場合は、300秒(5分)のフライト時間になります。
パラモーターは、高度を維持するための水平飛行が容易で、エンジンを吹かせば上昇するし、
アイドリングならパラグライダーと同じように沈下をともなった滑空をします。
エンジン排気量によって燃費が違いますが、1リットルのガソリンで約15~25分、タンクに3リットルあれば1時間飛べます。
■ 上昇気流(サーマル)発生時間帯について
サーマルとは熱上昇風のことですが、それは乱気流であり上昇風があれば同時に下降気流も存在します。
サーマルの発生する時間帯(11時から2時)には、大気が不安定になり危険なので山飛びパラグライダーのスクール生は飛べません。
朝夕の風が安定した時間帯、または曇りの日が良く、雨ではできません。
パラモーターは、自由に高度を上げ下げできるのため、不安定なサーマルの必要がありません。安定した海風を利用して沿岸でフライトします。
技術レベルが上がれば内陸部のサーマルコンディションでフライトできるようになります。
■ ランディング(着陸)について
ランディングのやり直しはできないので一発勝負になります。アプローチをミスると違う場所に降りてしまいます。
複数機が同時に降りてくると非常に神経を使うことになります。沈下速度を増やして早く降りることは可能ですが、空中待機はできません。
エンジンが無い分だけ軽いので、ランディング時のショックは少ないものになります。
パラモーターは、何度でもやり直しができます。
ランディングアプローチはその周回コース(場周経路)が決められているので、ダメならもう1周してから降りられます。
進入高度が低い場合は、少しエンジンを吹かして距離を必要なだけ伸ばすことで安全にランディングができます。
エンジン重量があるため、降りるタイミングでは少し足に負担がかかる場合がありますが、風があれば大丈夫です。
■ 重量の違いについて
フライト1時間分の燃料は3リットルで約2キロになります。 ガソリンの比重は水1リットルに対して0.714です。
それに対してパラグライダーは、ハーネスだけなら7kgで軽いが、ツリーランセットなどの装備品が多くスターティングウェイトは15kgほどで、
キャノピーを含めた総重量は22キロになります。
どちらもフライト中はハーネスに座るので、飛んでいるときの体にかかる重量はありません。
■ テイクオフ場へのアクセスについて
キャノピーを含むザックの重さは22キロ。担いで駐車場から歩いてテイクオフへ移動します。
距離があったり、道中が登りだと体力は消耗します。飛んで降りたらパッキングして登るの繰り返しです。
パラモーターは、テイクオフとランディングが一緒なので、機材を担いで移動することはありません。
その場から飛んで、またその場に戻って降ります。
■ 機材の違いについて
初心者用の山飛びパラは、山専用に設計されています。スピードが遅めで浮きが良く作られています。
山のスクールエリアの特性と環境により機材は指定されます。
パラモーターと兼用のものもあります。ハーネスはどちらも専用なので、汎用性はありません。
動力があるパラモーターは、エンジンとプロペラの推力により、滑空性能は一定時間内では無限大です。
例えば、バイクや車などの地上を走るものは、エンジンの回転数を高くするとタイヤが回りスピードが出ますが、
パラモーターはプロペラを回してその推力により前へ押されて、翼が揚力(浮きあがる力)を発生して上昇します。
■ 価格の違いについて
レンタルや中古、または新品とレンタルの組み合わせなどもありますが、いずれはどこかのタイミングで全部を揃える必要があります。
パイロット証を取得すると、自分へのご褒美でもっと滑空性能が良いパラグライダー(中級者向け50万円)を購入するのが一般的です。
当校のパラモーターは、パワーユニット80万円、キャノピー(翼)は30万円です。このセットで5年以上使用可能です。
もちろん、レンタルや中古、または新品との組み合わせなどもあります。エンジンユニットのレンタルは日本で当校だけです。
■ スクールの選び方について
ランディング場は、広く平坦な地形で起伏がなく、周囲に高い樹木が無く、アウトサイドしても安全な場所が確保されていること。
初心者が練習するための、緩斜面から平地になるような地形があり、2~3m浮きあがって10mくらいのショートフライトができること。
スキー場の初心者ゲレンデのような地形が最適です。
パラモーターは、パラグライダーを習得してから始める必要はありません。
どちらにとっても、最適な講習カリキュラムがあり、環境に合った機材が必要です。
両方をやっているスクールは、ほとんどが山飛びパラグライダーがメインです。
パラモーター専門のインストラクターと専用エリアがあり、いつでも講習が受けられることが重要です。
パラグライダーとパラモーターのスクールを、間違った選び方をしないことです。
パラグライダー浜松 パラモータースクールは、東海エリア唯一のパラモーター専門スクールです。
静岡県浜松市の天竜川河川敷にパラモーター専用エリアがあり、遠州灘を東西に50km以上の空域をダイナミックにフライトできます。
完全予約制で、平日でもお一人様から予約可能です。ライセンス取得後も当エリアでいつでもフライト可能です。
校長の窪木は、1989年にパイロット証を取得して27年。パラグライダー創世記の頃から活躍しています。
パラグライダーワールドカップ日本代表の経験があります。JHF・JPAのインストラクターで、JPMAのライセンスも所持しています。